先日出張時にホテルを利用したのですが、その時の滞在をきっかけにして、ホテル業界のSDGs活動が広がっていることを強く認識しました。
まずはアメニティが挙げられます。
今や当たり前となりつつあるホテルロビーでのアメニティ配布。
部屋に常設するのではなく、必要な分をロビーで受け取る仕組みです。
先日の出張時、この仕組みの良さを再認識しました。
その良さとは
マイグッズの活用を促してくれること
です。
出張時に必ず準備している歯ブラシですが、以前はホテルに常設されている使い捨てタイプを利用していました。
ですが、ホテルロビーでの配布がスタートしたことで、
「ホテルロビーで受け取るの面倒だな」
と思うようになり、今では荷物の準備中、当たり前のようにマイ歯ブラシも詰め込んでいます。
面倒
というのが理由ですが、結果的に使い捨て歯ブラシを使わなくなり、環境保護への貢献に繋げることができました。
この経験をキッカケに仕事場ではマイカップを使用したりと、無理しない範囲でマイグッズを活用しています。
マイグッズ活用だけではありません。
連泊する際、シーツ交換や清掃しない代わりにドリンクサービスや料金割引を受けられる特典も環境保護活動の推進に効果的です。
キッカケは
お得
ですが、環境保護に対する認知回数が増えることで、日頃から
「環境に優しくなろう」
との意識するようになります。
割引を受ける代わりに、海外と日本国内における森づくり活動の支援金に寄付できるという制度も運用されています。
横浜ベイホテル東急で進められている「グリーンコイン」制度です。
こちらはアメニティを使わない場合、
- 部屋のコインを受け取る
- コインをフロントに持って行く
- コインに基づき森づくり活動に支援する
というフローで運用されています。
先日家族が宿泊させてもらったのですが、
「こんな仕組み初めて!」
と驚いていました。
他にもペットボトルの代わりにウォーターサーバー利用を促すなど、様々な切り口でSDGs活動が推進されています。
スーパーホテル代表の方も以下のようにお話をされており、とても共感しました。
ホテルから一歩外に出た後に、ご自身の生活スタイルの中で「環境にいいことをしよう」と思ってもらえるような。例えば、ホテル内で電気の節約やゴミの分別などをお客様に発信して、体験していただくことで、それがお客さまご自身の環境への問題意識とつながっていく。その結果、その行動が習慣化され、さらにはご友人やその方を取り巻く社会に広がっていけばいいなと思っています。
引用元:株式会社NTTドコモ
また、環境への問題意識だけではなく、環境に優しいことを実践すること自体がこころの豊かさに繋がっている気がします。
ボランティアや募金など慈善事業に参加した時に味わうあの感じです。
同じことを実施するにしても環境に優しい方法を選択するだけで、心理的にプラスの効果が働いている。
そんな感じがします。
話が少し飛躍しますが、セロトニンやオキシトシンといった幸せホルモンが出ているのかもしれません。
そう考えますと、環境に優しい行動を取ること自体が自分のためにもなる合理的な行動ともいえそうです。
このような環境に優しい行動の中で、ホテル業界が提供するサービスはさらに進化しています。
例えば、地元の自然を活かしたエコツーリズムがそのひとつです。
地元の⾃然と親しみ、関わるアクティビティ。
代表的な取り組みとして星野リゾートが提案する「西表石垣国立公園におけるエコツーリズムリゾート」が挙げられます。
- ペットボトルフリー
- 使い捨てアメニティの提供廃止
だけではなく
- 島の魅力を伝えるネイチャーツアーの開催
- 絶滅危惧種であるイリオモテヤマネコの保護活動
など活動範囲は多岐にわたります。
https://hoshinoresorts.com/ja/hotels/iriomote/sp/ecotourismresort/
地域一体となって取り組んでいる事例として串間市の活動も魅力的です。
宮崎県の最南端に位置する串間市ではエコツーリズム全体構想に基づき、地域の自然資源や生活文化の恩恵を、次世代にも送り届けることを目的に様々なプログラムを作成しています。
https://www.city.kushima.lg.jp/ecotourism/ecotourism.html
海、山だけでなく、馬と触れ合えたりと数多くのアクティビティを楽しめる串間市。
楽しみながらSDGsにも貢献したい人にオススメです。
両事例とも宿泊施設と地域が一体となって取り組んでいるサービスであり、このような動きは今後ますます広がっていくことでしょう。
ホテルロビーでのアメニティ配布からエコツーリズムまでSDGsに関する様々な活動を推進しているホテル業界。
宿泊だけでなく、地球環境への理解を深めるよい機会となりました。
他の業界のSDGs活動については、コチラで詳しく紹介しています。